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板画院展

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第69回板院展

 

審査会場風景
   

〔文部科学大臣賞〕
羽田智千代「ハナ咲かぬ樹にも…」
〔東京都知事賞〕
尾崎斎晃「重なる屋根」


第69回板院展
装いも新たに、いまこそ令和の板画を謳い上げよう

今年の板院展は白石恭男・理事長のもと、田村和枝・審査室長が総合司会役の要となって、元気よく進められました。審査員の顔ぶれも一新され、新審査委員長の重責には佐野隆美さんがあたられています。ご当人によると「まったく突然のご指名」だったそうですが、どうして頭をかかえるような難題を次々とスピーディーにこなし「新しい令和の時代が、いよいよ始まったのだなぁ」という印象を皆に抱かせました。委員長を脇から支えた加瀬浩嗣さん、地曵昭裕さんほかの方々のご活躍にも、大いに目を引くものがありました。
厳正なる審査の結果、主なものだけでも40を数える賞が、それに最も相応しいアーティストの方に贈られることとなりました。その一つひとつに特別の感慨があったことは勿論ですが、外部審査員賞だけはそれぞれの授賞意図を述べるチャンスが与えられたので、ここにご報告しておきたいと思います。

  • 大矢鞆音賞・田口奈津子「碧天の奏でる」/大矢さんは「ゴム印のような版を紙の上から押すという独得の技法で、実に美しいグラデーションと、ほかの作品とは一線を画する雰囲気を生み出した手腕を高く評価したい」とのこと。
  • 永井龍之介賞・西村恵美子「令」/永井さんは当日ご欠席でしたが、恐らく山口薫を想わせる渋い色彩に一輪の椿をあしらった、息を呑むほどにお洒落なセンスにひと目で惹きつけられていたようです。
  • 勅使河原純賞・高橋正光「デニム」/木版画らしい澄んだ色彩とシャープな墨線は見当たらないものの、通常の木版画には滅多にみられないスケッチのような風合いの滲み出していたところがミソ。タイトルもアメリカ文化を醸し出していて秀逸だと思いました。
一方、日本板画院展に先立って行なわれた第7回全国年賀状コンクールの方には、大人と子供を合せて650名を越える応募者があり、大盛況でした。年賀状コンクールから本展へと進出してくる方も大勢いて、今後の両展の交流・発展が大いに期待される嬉しい結果となってきています。

by JAO

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