これからも美術界を牽引する東京湘南絵画会
東京湘南絵画会は今年で、第27回目を迎えます。新しいメンバーや作品がぞくぞくと集まってくる予感は、開始前からそこここに漲っていました。そして蓋を開けてみて、改めてビックリ仰天。いつの間にみんな揃って、こんな見事な作品を仕上げられるようになったのでしょう。発想、技量、円熟味と、どの方面から眺めてもたゆまぬ努力の結晶といっていいでしょう。そんなわけで、今回どれほど明るく、前向きな作品が揃ったかにかについて、東湘会ファンの一人として、ここにご報告させていただきます。
理由は簡単にいうと、それぞれの「物語の勝利」という一言に尽きるでしょう。絵画という手法が、様々な芸術ジャンルのなかにあって、どれほど物語性に優れているかは、この世界に関わる人間であれば、誰しもよくご存じのはずです。勿論、世の中には「物語の王」たる小説もあるし映画もある。ノンフィクションやドキュメンター、マンガ(劇画)といった個性的な表現方法だって、とろうと思えばとれるわけです。
でも喜怒哀楽に富んだ多様な物語が、ほぼ一瞬で伝えられるのは、絵画を措いてほかに
はありません。今回ご出品いただいた皆様は、賢明にもそのことに極めてよく気づいておられ、自らの抱えている深遠な物語を、きわめて強力でしかもチャーミングな絵画へと転換しておられます。だからこそ「鎌倉山展望」の美しい家並みや「水の妖精」たちの軽い足取りが実現し、「アナ・コスタ嬢」や「似合うかしら」の、決して揺るがぬ決意のようなものまでが画面へと定着できたのではないでしょうか。
「暁の舞」の2時の(時計)角度に脚を上げるバレリーナ。さらりとした表情で、こんな離れ技をご披露されたら、誰だって驚きますよね。「くるみ割り人形」たちの可愛らしさも、またしかりです。「プラティスラバの夕暮れ」では天と大河の流れが、心のなかにどこまでも広がっていきます。「スキスキ・宝宝」や「大会楽しいコルティナ・ワールド」の溢れんばかりの愛情にも、ともに共感を覚えないわけにはいきませんね。どうかこれからも、竹市和昭先生のご指導のもと、ますます作品に磨きをかけていってください。
2026年5月
JAOより