東京湘南絵画会が、遂に20回目という
節目の展覧会に到達しました。
記念すべき第20回目の東京湘南絵画会が、東京都美術館ギャラリーBで開かれました。(2019年5月12〜18日)本会は主宰者・竹市和昭先生の明るく開放的なお人柄を反映し、
どなたでも参加出来て、徹底的に美術アートを楽しめる美術団体です。
近年美術界は、制作の基軸となるような明確な指針がみあたらないため、アーティストたちの間にややもすると己れを見失うといった戸惑いがみられなくもありません。これは日本国内だけの状況ではなく、恐らく諸外国においても広くみられる現象でしょう。しかし本絵画会には、そうした迷いはまったく無縁です。
それというのも会員・一般出品者たちに、絵は楽しく描いてみんなで楽しんでもらおうという気持ちがあふれているからだと思います。一人ひとりの意欲はますます旺盛に盛り上がり、それがあつまった大勢の観客のみなさんに素直に伝わり、大きな感動を呼んでいるのだと思います。その先に「誰もが絵画を気軽に生活に取り入れ、ひいては地域文化の向上に貢献する」という東京湘南絵画会の設立主旨に謳われた理想があることは、いうまでもありません。
それぞれの作家の油彩・水彩画作品の横に石膏デッサンが掲げられ、またプロフィールなども加えられているユニークな展示方法は、まさにそうした本会の特質の具体的なあらわれにほかなりません。優れた作品をながめながら、こうした試みが広く理解され、美術アートの発展に少しでも寄与していくことを大いに楽しませていただきたいと思います。
by JAO