なかでも梅田宏明が圧巻だ。彼は振付・演出から舞台の映像・音・照明デザインまでひとりでこなしてしま うパフォーマーとして知られ、今回は「Adapting for Distortion/Haptic」を初演する。だが同時にボーリング場跡地の納屋橋会場では、目をとじて光を鑑賞する体験型インスタレーションを展開している。
私も真っ暗なブースのなかで白黒版、カラー版の両方を体験した。作家自身が語ってくれたように「光が物質として炸裂する現実はしっかりとそこにある。だが決してビジュアル化はできない」。一人ひとりの網膜-脳回路が、いわば現像のカメラだからだ。この厄介な状況を、私の2枚のスケッチ(写真)で紹介できるとは思わない。だが暗闇のなかで起きた〈とんでもない出来ごと〉を推測していただく、手がかりくらいには なるだろう。

 

梅田宏明 「untitled」2009年の記憶の再現/白黒版 by JAO

梅田宏明 「untitled」2009年の記憶の再現/白黒版 by JAO

 

梅田宏明 「untitled」2009年の記憶の再現/カラー版 by JAO

梅田宏明 「untitled」2009年の記憶の再現/カラー版 by JAO

 

梅田宏明:僕にとっては初めての美術展での展示で、(作品が)どう受け取ってもらえるのか気になっていました。興味深い考察と絵で、自分の作品について考えさせられています。(8/26)

 


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