吉祥寺から新たなアートのトレンドを
双ギャラリー25年の歩み
双ギャラリーは1985年12月吉祥寺南町にオープンし、今年で25周年を迎えます。四半世紀のあいだにさまざまな作家たちと出会い「マン・レイの眼」、鯉江良二「井⇔頭」、中川幸夫「黒風白雨」、菅木志雄「集景囲端」、森村泰昌「写楽四態」といった様々な展覧会を開いてきました。
思い起こせばスタートした当時は、バブル絶頂の華やかなりし頃でした。その後時代は大きく変化し、いまは底のみえない不況が永く続いております。その間双ギャラリーも多少の浮き沈みはありましたが、サウンドインスタレーション、映像パフォーマンスと常に時代の先頭をゆく斬新な活動を展開してまいりました。
展覧会が作家にとって新たな可能性を切り開き、未来への方向性を模索する場となるよう、何度もミーティングを重ねて仕事をすすめております。いきおい作家との関わりは、長く深いものにならざるを得ません。しかしそれが、吉祥寺という個性的な場にあって、当ギャラリーが独自のスタンスを貫いてこれた原動力だったのではないかと思っております。
南町・荻上ビルで産声を上げたギャラリーは、本町・吉祥寺横田ビルへと移り、小金井での9年間を経て、ふたたび2009年10月10日SOHGALLERY K3として吉祥寺北町へも復活いたしました。本当にアートが好きで飛びこんだ仕事であり、最後までブレることなく吉祥寺・小金井を拠点に、これからも活動を続けていきたいものと考えております。
塚本豊子